インターネットを利用した選挙運動を解禁するため、通常国会に公職選挙法の改正案を提出する方向で、自民党ら与党と民主が調整に入った、と6日の読売新聞(ネット版)が報じました。
インターネットを利用した選挙運動が可能になれば、有権者が得る選挙候補者の情報は、大きく増えると思われるので、歓迎したいと思います。
ネット選挙の解禁は、「金のかからない選挙」への第一歩でもあります。
「インターネット選挙運動」解禁は、これまでも幾度か話題に上がり、実現へ向けて議員立法の提出も試みられてきました。
しかし、国会の著しい怠慢のために、公職選挙法の関連部分は改正されることなく、野ざらしにされたままでした。
この国会の怠慢は忘れてはならないでしょう。C型肝炎問題(とHIV感染問題)や、年金番号記録のずさんすぎる管理(というより無責任な放置と先送り)と、根っこは同じ問題点が潜んでいるのだと思われます。
公職選挙法は、時代に取り残されています。公選法には、インターネットに関する記述はありません。ホームページやブログなどは「文書図画(とが)」を準用して解釈しています。準用といえば聞こえはいいですが、ホームページを「文書図画」とみなすのは、近視の人に遠視のメガネを勧めるようなものです。
ネット選挙については、大統領選挙が最近あった、お隣の韓国に比べて、日本はかなり遅れています。
しかも公職選挙法は、分かりづらいです。法の体系や法思想が難しいということではなく、煩雑わずらしいのです。理屈では分かりません。
おそらく、現役の立法府構成員(国会議員)に有利なように、現職が有利になるようにとの考えが働いている、と考えられます。
公選法をまともな意義もなく、複雑にして新規参入者を締め出す効果を発揮します。「蛇(じゃ)の道は蛇(へび)」ってやつです。有権者への情報の開示や情報の共有とは、まったく逆の方向を向いています。
以前は国政選挙の際には立会演説会というものが選挙期間中に実施され、候補者同士が政見・主張を戦わせることができました。選挙期間の短縮とともに、立会演説会は有権者の知る権利に制限が設けられたことになります。
現在も候補者の主張や論戦を、有権者に提供する試みがなされています。しかし選挙期間以前という制限がありますし、民間の有志による尽力があって初めて成り立つものです。
公選法が煩雑なために、官僚(役人)の仕事量が無駄に多くなっていると思われます。仕事としては大変でしょうが、充実感が伴わない職務とも言えそうです。公平・公正な選挙のための仕事であってほしいものです。
昨2007年7月の参議院選挙では、これまで各政党が自粛していた選挙期間中のホームページの更新がされています。
公選法の改正を待たずに、(おそらく総務省も絡んでの)見切り発車です。
国民の代表を選ぶ方法を定めた法律が、玉虫色の運用をされたのではたまりません。
せめて、「政治活動」と「選挙運動」のおおまかな区切りを明文化してほしいです。そして「その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且(か)つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期する」という、公職選挙法の目的を体現するように、改正するべきだと思います。
(了)
2008年01月06日
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