2012年05月06日

悪しき官僚制がむしばむ関西電力 村上試案では16・3%不足は+11・4% 推計式の公表は次回15日 大阪府市エネルギー戦略会議

 

植田和弘座長(京大教授)は「驚きでもあり、がっかりした」と関西電力の姿勢について言葉を吐きだしました。
4日にあった大阪府市エネルギー戦略会議の第8回会合。

沖縄電力を除く原発を持つ地域電力会社9社のうち、関西電力と九州電力・北海道電力は、夏のピーク時の電力が不足すると公表しています。
そのうち最大の不足が生じるとしているのは関西電力で、16・3%が足りなくなるとしています。

ただどこまで、この数字に信ぴょう性があるのか疑問です。電力9社が、根拠となる詳しいデータを明らかにしないからです。

4日の会議を見ると、関西電力の対応には誠実さを感じません。
真剣に需給バランスを取ろうとする姿勢がありません。まるで大飯原発再稼働に向けた条件闘争をしているような印象です。
原子力ムラは健在です。枝野タヌキどころのタヌキじゃありませんから、戦略会議の委員のみなさんに頑張ってもらいたいと思います。

関西電力の岩根茂樹副社長は、とにかく「国ともよく御相談させていただき〜」の繰り返し。
ここでいう「国」とは、野田政権ではなく経産省の原子力官僚でしょうか。
関電など「電力さん」は、現時点では真剣にデータを出す気はないようです。

次回15日の第9回の会合で、古賀茂明委員らから推計式やエクセル(表計算ソフト)で詳細なデータを出すように求められても、のらりくらり。
植田座長が「数字的な見通しは全く持っていないのか」とくぎを刺して、しぶしぶ承諾した形。
関電のお客さんは、関電がしっかりデータを出すように求める抗議の電話をした方がいいかもですね。

救いなのは、エネルギー戦略会議委員のみなさんに御用学者はいないことです。
原発への態度はどうであれ、論理的な話し合いで解決策を探るという姿勢は、国会や国の審議会の参考になりますね。
あと大阪府市の役人さんの優秀さも伝わります。こちらは官僚制の良さが発揮されています。
中央政府の(今夏の電力)需給検討委員会には、「原子力ムラ」のにおいのする委員がいますね。こちら次の開催は7日です。



関西電力が出している今夏のピーク時の数字は、
想定需要は3030万キロワットに対して、供給力は2535万キロワットです。

大阪府市エネルギー戦略会議で、村上憲郎委員が、ネガワットによる需要抑制を念頭に電力需給について提案しています。

需要で、節電によって593万キロワット減で2437万キロワットになり、供給部分では火力・水力・揚水を合わせて180万キロワットの積み増しを図って2715万キロワット。差し引き278万キロワットの余剰になるとの提案です。

村上さんの案が正しいというつもりはありません。(神戸新聞によると、4月には飯田哲也委員の提案があったようです。)
ただ原発ゼロの状況の中で、どう需給バランスを確保する手立てを重ねることの必要性は原発の再稼働の賛成反対を抜きにして、考えるべきことだと思います。

検証することもなく、「16・3%不足」を動かしようのないものとして、ひとり歩きさせず、電力会社に詳細なデータを求めて検証する作業が必要でしょう。
その上で、本当に電力不足になるのなら次善の策を講ずる。
数字を絶対的なものとして報じる一部マスメディアの姿勢も、原子力ムラから抜け出ていないように思えます。

法的に電力の安定供給責任がある関電のひとごとのような「寝たふり」作戦には呆れます。
大手企業ならすでに情報を持っているのかもしれませんが、中小企業や個人事業者、消費者の立場も考えてほしいですね。独占企業の弊害です。


関西電力の問題は、全国的な問題です。
神戸新聞の記事(ペン・内田尚典さん)がていねいで、分かりやすいです。MBS(ネット)の記事もかなり良いです。ニュース映像はありません。文字のみ。

報じているのをネットで確認できるのは、毎日新聞・読売新聞・共同通信・中国新聞(共同配信記事)・日本経済新聞(共同配信記事)・NHKなど。
朝日新聞は新料金制度のみ言及。本紙では3段見だし&スペースを取っている割には寂しい内容。
意外ですが、京都新聞(ネット)は伝えていません。

(了)



posted by びとう さとし at 01:02| 北海道 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 脱原発・エネルギー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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